正直言って感動しました。ナマイキで自己中な桐乃は終始腹立たしいのですが、だからこそ物語のテーマが生きてくるというもの。リアル妹がいる身として、兄性(母性とか父性みたいな)がよく描けていたと思います。
特に最後の一文。あれは桐乃の実質的な可愛さに向けたものではなく、主人公自分自身への嘲笑であり、労い、そして照れ隠し。桐乃のその言葉が聞けただけでいままでの苦労がすべて報われたって感じですね。こう書くとシスコンのように見られるかもしれませんけれど、世の中の兄貴なんて大体そんなもんです。たぶん。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
2010年 読了本
- 感想投稿日 : 2010年11月28日
- 読了日 : 2010年11月28日
- 本棚登録日 : 2010年7月22日
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