建築家安藤忠雄

著者 :
  • 新潮社 (2008年10月25日発売)
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安藤忠雄の価値観や生き様が非常にカッコよかった
建築に詳しくない者からすると、それぞれには建築家の想いや考えがこもっていることを知り、建築物の見方が少し変わった


特に印象的だった点をメモ
①実体験として深い学びを得てきたこと
・抽象的な言葉として知っていることと、それを実体験として知っていることではその深さは全く違う

②一貫した信念
・「住吉の長屋」も「表参道ヒルズ」も1本の線で繋がっている(都市に対してある眼差しを持った建築であり、都市に物申す建築)
・設計に対する反対意見などは積極的に聞き入れるが、譲らないことは絶対引かない(京都Timezの建築も行政の反対に引かなかった)
・表参道ヒルズの建て替え成功要因は2つ
 1 想いを曲げず貫き、周囲の理解を得て信頼を勝ち取ったこと
 2 ステークホルダーの意見を聞き必ず回答した(反映するかは別として)

③とにかくやってみるのマインド
・やりたいことを見つけたらまずはアイディアを実現する方法だけを考えて、現実問題はあとで考える
・サントリー佐治さんからのメッセージ
 「とにかく人生は面白くないとダメだ。仕事をしている間もワクワクしながら生きてみろ。感動しない人間は成功しないぞ。」


最後に 安藤忠雄の価値観
・人生に光を求めるならまずは目の前の苦しい現実という影をしっかり見据え、それを乗り越えるべく、勇気を持って進んでいくこと
・人間にとっての幸せは、光の下にいることではないと思う。その光を遠く見据えて、それに向かって懸命に走っている、無我夢中の時間の中にこそ、人生の充実があると思う

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年5月25日
読了日 : 2022年5月22日
本棚登録日 : 2022年4月13日

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