島はぼくらと

著者 :
  • 講談社 (2013年6月5日発売)
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本棚登録 : 4972
感想 : 710
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四人の高校生の青春。島で生きる人々。とても爽やかで心の奥からじんわりと感動がわいてきました。
「生きる」ということがぎっしりつまっています。
島の人間関係の濃さは、助け合わないと生きていけないから、すごく濃いです。
村長、網元、Iターンの人々、主婦たちまさにいろんなひとが集まった坩堝です。そんな中を生きる4人は都会の子よりもとても大人。たくさんの人と人生を共有してるからでしょう。
「生きる」ということはこうなんだとリアルに描かれています。

現代、こうした体験の薄さは「孤立」を生む社会に密接に関わっていると思います。逆に島での生活は人間関係が固定化されるので上手くいかないとドツボでしょう。

たくさんの人の中に埋もれながら揉まれていくのがよいのか。
狭い固定化された人間関係の中で濃く生きていくのが良いのか。どちらも一長一短です。

本作品では登場する全ての人の生き方が躍動していました。人との繋がりが生むダイナミズム。人生の中でふと立ち止まったときに読みたくなる本でした。


読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年10月29日
読了日 : 2022年10月30日
本棚登録日 : 2022年10月21日

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コメント 2件

アールグレイさんのコメント
2022/10/30

ちゃたさん★こんばんは
そして、初めまして
でも、フォロワーさんだったような気がしています。Twitterとブクログの両方ですが、どうぞよろしくお願いします!
島はぼくらと、この本は私の好きな本。
辻村深月推しです。
今は絵本を見たりしています。ポプラ並木さん推薦の本で迫力のある絵本ですよ!
(^_-)-☆

ちゃたさんのコメント
2022/10/30

アールグレイさん、こんばんは
こちらこそどうぞよろしくお願いします。絵本まであったのですね!いろいろとご存じですごいです。今後ともオススメの本など教えていただけると嬉しいです。

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