四人の高校生の青春。島で生きる人々。とても爽やかで心の奥からじんわりと感動がわいてきました。
「生きる」ということがぎっしりつまっています。
島の人間関係の濃さは、助け合わないと生きていけないから、すごく濃いです。
村長、網元、Iターンの人々、主婦たちまさにいろんなひとが集まった坩堝です。そんな中を生きる4人は都会の子よりもとても大人。たくさんの人と人生を共有してるからでしょう。
「生きる」ということはこうなんだとリアルに描かれています。
現代、こうした体験の薄さは「孤立」を生む社会に密接に関わっていると思います。逆に島での生活は人間関係が固定化されるので上手くいかないとドツボでしょう。
たくさんの人の中に埋もれながら揉まれていくのがよいのか。
狭い固定化された人間関係の中で濃く生きていくのが良いのか。どちらも一長一短です。
本作品では登場する全ての人の生き方が躍動していました。人との繋がりが生むダイナミズム。人生の中でふと立ち止まったときに読みたくなる本でした。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年10月29日
- 読了日 : 2022年10月30日
- 本棚登録日 : 2022年10月21日
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コメント 2件
アールグレイさんのコメント
2022/10/30
ちゃたさんのコメント
2022/10/30