島はぼくらと

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著者 : 辻村深月
制作 : 五十嵐 大介 
  • 講談社 (2013年6月5日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062183659

島はぼくらとの感想・レビュー・書評

  • 実家を出ざるをえない彼らと、出なくてもいいのに出た私とじゃ全然思いが違うだろうけど。
    それでも読んだら帰りたくなる、帰ることを考える。

    源樹が語り手の章がとてもよかった。

  • 離島に暮らす高校生男女四人の話。ふわふわとした青春ポイ話しでも離島あるあるでもなく、きちんと人間のことが書かれていて読み進めるほどに気持ちが熱くなる。小豆島も高校を卒業するとほとんどの子どもが島からでていく。息子も読んでほしい。

  • 出産時にこの本でどうにか陣痛を耐え忍んだ思い出に残る一冊となりました。

    いや、全く耐えられなかったけどギリギリまで粘って読んだ。笑!!!

    こんなことならもっと気が遠くへ追いやられるほどに、先の気になるハラハラドキドキな本選んで持ってくべきだった!!!

    とはいえ、北の国からのような田舎を舞台に繰り広げられるヒューマンストーリーで、ステンドバイミーのような青春と、北の国からの融合のようなテイストの涙を誘うほんわかストーリーでありました。

    冴島。ホントにあるのかな?

  • 島に住む高校生4人の話。都会とは離れたところに住むってこういうことかなっていう部分もあって面白かった。読み易く一気読みした。

  • 故郷のあたたかさと煩わしさと。すごくよく分かる。良い面も嫌な面も爽やかに書かれていて読了後の余韻もよい。

    2017.3.22

  • 瀬戸内海の島に住む高校生4人が主人公。島の生臭い政治がらみの騒動やIターンで移住してきた訳アリの母娘との交流を通して、大人の色々な側面に気付かされ自分の考えを深めていく。4人しかいない同級生全員がほんとに良い子で、それぞれ悩みはあれど心の闇を見せるような子が一人もいないのはファンタジーみたいだけど、幼い頃から自分も島の大切な一員だと嫌でも自覚するような社会で育てば、自然とそうなるのかな。必ずいつかは島を出ていく子供のために、贈る言葉をびっしり書き込むという母子手帳の話は胸が熱くなった。親や島の大人たちの思いをちゃんと受け止め、今後の生き方を決めていく彼らがとてもすがすがしくて、とても気持ち良かった。

  • えぇ話やぁ~。
    めっちゃ、えぇ話!
    いいねぇ。
    環ちゃんも出てきたねえ。
    嬉しいねぇ。

  • 瀬戸内海の小さな島、冴島。
    今、ここで暮らしている17才はたった4人。
    高校2年生の彼らの別れの時はもうすぐだ。

    祖母、母と女だけで暮らす朱里。
    網元の一人娘、衣花。
    島にある唯一のリゾートホテルの息子、源樹。
    演劇が好きな新。

    彼らの青春物語というだけでも、もちろん面白いんだけど、島の開放的な部分と閉鎖的な部分や、彼らの目を通して見た島の大人たちの姿がとても興味深かった。

    シングルマザーの蕗子や悪い人ではないけれど謎の男元木がここに来たのは何故なのか。
    ヨシノの「地域活性デザイナー」という仕事とは。
    そして、なぜ彼女は自分の故郷でもない場所でそんなに一生懸命になるのか。
    村長や網元、ここで生きてきた男たちの意地。
    ここで生まれ育ち、母となった女たちの覚悟。


    母子手帳のエピソードはとてもいいなと思った。
    4人は島から通える高校を選んだけれど、もし他の学校を希望したら、わずか15才で島を出ることになる。
    母親たちはそれを覚悟しながら島で子育てをしていく。
    だから、島のお母さんたちの母子手帳はたくさんの書き込みで真っ黒なのだという。
    そして、島を出るとき、その母子手帳を子供に渡す。
    とても素敵だと思った。

    あと「兄弟」の盃も、ちょっと怖いし面倒くさそう…と思う反面、そうやって結びつきを強めることが生きていく上で必要だったんだよなぁと感じた。
    本当は男たちのものだったこの風習を彼女たちがどう説得して、おじさんたちに納得させたのか、かなり興味深い。

  • 辻村深月さんはハズレがない

  • コミュニティーデザイナーという仕事の理解を深めました。
    という素っ気ない感想からはじめないと、まだ、胸が熱くてうまく、文章が書けません。

    高校生のときの、子供と大人の狭間にいる自分を思い出してました。ほんとうに、揺れていた。
    ムラのある固まりかけの自分。

    衣花の覚悟が、新の源樹の朱里の覚悟が、固まって行く様をみていることは、切なさや苦しさもあるけど、やっぱりずっと島の風が渡るような爽やかがありました。

    高3の11月に私はある大事な『気づき』を得たのですが、ものすごい涙とともに。あのときのように鮮やかに変わってゆくときを彼らも彼らの場所と時間で過ごしたのだと思うと愛しい。

    「兄弟」の契りをむすぶ、は泥臭く生々しい関係も全部ひっくるめて尊いこと。
    まっすぐな心根で、お互いが結ばれたとしたら、人をしなやかに、たおやかにできるのだろうと思う。
    直系や親戚よりも確かで強く、血のかよう繋がり。
    私はこれからの時代(過去もだけども)、これを紡いでいけるかが、社会を世界をよくしていけるかだと思う。うすっぺらい繋がりがはびこるこのいまの時代に。


    ちゃんと向き合い、ほんとの気持ちを
    伝えること。
    すぐじゃなくても、後悔するまえに、
    ちゃんと伝えておこう、と誓う。

    母に伝えたいな。
    あなたのもとに生まれてよかったと思ってると。
    孫を側で育てたかった、でもできなくてごめんなさい。こんなに私を大事にそだててくれたのに。

    まだこれらを伝えられてない。
    だから、あの人を支え続けたい、いまは。

    いま、わたしはリスタートの時期が来ていて
    そのときにこの本に出会えてよかったです。
    たくさんのヒントをもらいました。
    わたしはいつか故郷に帰り故郷に恩返ししたいと考えてるのですが、この10年はしっかり母からたくさんのことを受け継いで、帰ったときに役に立てる人間であれるよう磨きたい。

    衣花は、
    島のことを劇的に変わるのではなく
    いろんな人がかかわりあいながらうまくやりながら
    ゆるやかに変わっていくといっていた。
    このことは私に響く。
    一度力を抜いて、見渡してみて、
    時々霧の海を眺めたりしながら
    受け入れ、ありのままを感じてみることが必要ね、
    生き急ぐな、ってことだな、と勝手に自分へのメッセージによみかえてみた。

  • タイトルの意味は、朱里達が卒業後、未菜たちの標語に関するもので、島の暮らしが次の世代に渡って継がれ、世代を超えた繋がりの深さに、じんわりと感じる。島の暮らしについて考えさせられ、以前から住んでいる人と、Iターンで移り住んだ人との価値観の違い、Iターン同士であっても、価値観の違いなどで、溶け込まなかったり、昔からのしきたりが良い所や辛い所もあり、島の人同士の助け合い、楽しさもあると実感。卒業し、島を離れたが、再会し、過ごした日々が蘇るのもまた良い。衣花が村長選に候補するが、良い方へ行けばと思う。

  • 瀬戸内海の小さな島。そこで生まれ暮らす、高校生4人を中心とした物語。
    家の事情、地域の確執、将来のこと。
    人それぞれ抱えるものは違うけれど、限られた、島で暮らせる時間が大切なものであるという自覚は皆同じで。
    繊細で、きらっとした、それでいて棘もあるような、そんな時間が素敵でした。
    こんな時間を過ごせたら、きっと故郷は忘れられない思い出の場所になるんだろうなぁ。

  • 瀬戸内海の島に暮らす高校生男女4人の青春群像劇。

    サクサクと読みやすかった。
    島での生活、Iターン、村長と島の人々…

    ラストはそうきたかって感じですごくおさまりがよく、さわやかな読了感だった。

  • 図書館で借りたもの。

    瀬戸内海に浮かぶ『冴島』が舞台。
    フィクションの物語だけど、実際こうなんだろうな~って思った。
    狭いコミュニティの中での暮らし。
    私には無理だ…。
    離島の復興を支援するための「地域活性デザイナー」という仕事があることを初めて知った。

    いずれ島を出ていく子どものために、島のお母さんたちは母子手帳にたくさん書き込みをする…っていうのが泣けたな。
    エピローグが本当に素敵。
    島には病院ができて、朱里は看護師に。衣花は26歳で村長に!
    「冴島の日々は、続いていく」

    「スロウハイツの神様」の赤羽環が出てきてびっくり。
    こういう作品間の繋がりが嬉しい♡

  • 世の中、己の平凡さに涙することも多い中、こんなバラエティ溢れる4人組男女が離島に存在するわけがない。
    が、まぁよしとする。

  • 島で暮らすのはやはりムリ。

  • 『ーーーこの子と過ごせるのは、15年だけだって、最初からそういう気持ちでその子を産んで、覚悟を決めて子育てしてる』母子手帳に込められた思い。送り主不明の島案内。つまりお母様方がステキだ!逆に島のオッサン達は全然いいとこ無かったな!

  • 2016.10.瀬戸内の冴島に住む高校3年生は,朱里,衣花,新,源樹の4人のみ.毎日,フェリーで本土に通学している.ある時,冴島にあると言われている幻の脚本を探しに霧崎という嫌な男がやって来た.新が書いた脚本を霧崎に見せると,こっそりと本土に持ち帰り自分が書いた脚本として賞を受賞する.朱里の祖母に碧子という親友がいたが,本土に渡った後に連絡が取れなくなったことを知り,朱里たち4人は東京の修学旅行中に抜け出して探しに行く.そして,その時に知り合った有名な脚本家の環から大阪にいるようだと手がかりをもらう.碧子は大阪の小学校の先生になっていた.朱里たちは,大阪に会いに行ったが,すでに碧子さんは亡くなっていた.しかし,一緒に働いていたという教諭から話を聞くことができた.碧子さんは,その小学校で劇を指導していた.その劇のビデオを見せてもらうと,その劇は冴島に代々つながる朱里たちも演じた「見上げてごらん」という演劇だった.この劇の脚本こそが有名なウエノキクオが書いた脚本だったのだ.とってもいい青春小説,感動した.

  • 文句なしの評価5。ここで赤羽環をぶちこんでくるとは、度肝を抜かれた。大事な人というくだりはチヨダ・コーキなのかと。ここから一気に物語は加速してあちこちの伏線が一気に噴き出していたね。

    男女4人の話だったから恋バナに終始するのかと思ったり、ちっとも進んでいかないお話に焦れていたりもしたけれど
    みんなみんな辻村深月さんの計算だったんだろうね。
    人と人との絆が大切に描かれているとてもステキな物語でした。

    たぶん、男の子たちのその後は続編かな。

  • 瀬戸内海に浮かぶ島での高校生4人の物語。広島で中高時代を過ごした私にとってはなんだか懐かしくてこそばゆい物語だった。

    辻村深月作品はスロウハイツの神様から2作目。
    早くもはまってしまいそうだ。
    スロウハイツでも思ったが、物事には繋がりがあり、人の行動には理由があると読んでいて感じさせられる作品だった。

    是非、架空の島冴島に私も渡ってみたい。

  • 瀬戸内海の島で暮らす高校生たちの話。
    ただの青春話だけではなく、島で暮らす人々の色々な面を描いていて引き込まれる。
    ラストは出来すぎの感もあるが、とても気持ちよく読めて温かい気持ちになれた。

  • ここがわたしの島、わたしの居場所。

    瀬戸内海の小さな島を舞台に、高校生4人の日常を描く。恋物語よりも、もっと生活のこまごました部分。地域活性化とかも盛り込みつつ、深刻感はない、爽やかな小説。

    網元の娘である衣花、母が地域活性化の事業の会社で働く朱里、保育士の母を持ち演劇に興味がある新、Iターンでホテルを営む父と暮らす源樹。島に高校がないので、彼らはフェリーで本土の高校に通う。島の人間関係は、小さい島だけに色々と複雑。やってきた人が持ち込む問題、島の住民が抱える問題。一朝一夕で片付くものでもなく、一枚岩で当たれるものでもなく。島を恨むでもなく、言い訳にするのでもなく。

    網元の娘として、この島に残る選択をした衣花。彼女を縛られていると言うのは、何も知らない人間だと思う。「おかえりなさい」を言える幸せを選ぶのも、彼女の選択。ヨシノや蕗子親子がこの島を、故郷ではないけれど故郷のように思えるのも、島で「いってらっしゃい」と「おかえりなさい」を言う人がいるから。それは、守るに値する大切なものだ。

    当たり前の暮らしは、守らないと続かない。島でなくても。自分を、暮らしを、大切なものを、守るために人は頑張れるのだと、守るための対立や別れは、大切なものだと、この話から感じた。

  • 手に取ったきっかけは、最近書店でこの本が文庫化されているのを見て気になり図書館に新書版があったので。瀬戸内海にある小さな島に住む4人の男女の高校生の関係と周りの人々の触れ合いを中心とした作品。コミュニティー・デザイナーという職業が有る事も始めて知ったし、小さな島の社会的な現実、現状という物を良く取材して書いてあるなという印象を受けた。話もさわやかでいい読後感が残る。欲を言えば最後衣花と朱里のその後はあったが新や原樹、蕗子のその後が書いてあればなと思う。また時間をおいて読みたくなる良作と言えるかもしれない。

  • 環が出てきた♡
    げんきの告白話が集結してないのが気になる。
    後日談として短編になるのかなー、、

  • 久しぶりの辻村深月作品でした。
    青春小説ですね。
    ところどころで胸をくすぐられるような微笑ましく、そんなところでなんか共感して涙が出そうになる。

    他作品よりもややほのぼのした雰囲気が高いかな…と思いました。
    (特に「冷たい校舎の~」と比べると)

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