現代人は忙しい、といいます。本当に忙しい人もいるけど、"考えてる暇はない"ほど、そうなんでしょうか?
著者の佐藤さんだって忙しいはずですが、彼は考えています。考える楽しさを教えてくれます。
文体は、"硬派"な学術的な感じと"軟派"な(?)エンタメ的な感じがあって変化に富んでいます。くすり、と微笑みながら読めるところもある。「シラク・ド・ウチョテ」のような童話みたいなものもあります。
また、佐藤さんのバックグラウンドに故郷の伊豆半島があることも分かります。最終篇に、東日本大震災に遭われた時の事が書かれていますが、その時思い出されたのが故郷の歴史だったのが、佐藤さん自身、巡り合わせみたいなものを感じたのでしょうか。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
文芸
- 感想投稿日 : 2023年6月9日
- 読了日 : 2023年6月9日
- 本棚登録日 : 2022年5月15日
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