小説十八史略(四) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1992年4月3日発売)
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感想 : 23
5

 吉川英治の三国志などは劉備の徳を強調しすぎて彼に魅力を感じず、なんで関羽がこんな奴について行くんだと思いながら読んでいた。しかし陳舜臣の描く劉備は、諸葛亮と出会うまで関羽、張飛、趙雲ら戦しかできない武人たちをまとめて、一人で戦略を立て、乱世をしぶとく生き抜いてきた英雄という感じがした。徳とか宗室の末裔とかを前面に出すより、大将としての劉備をしっかり書いた方が面白くなると思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年2月8日
読了日 : 2021年1月20日
本棚登録日 : 2021年1月15日

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