『小学館文庫の本。過激なことばっかり書いてあった。へぇーって感じでパラパラめくっただけだけど、結構鋭い指摘も多く、考えさせられた。アナトール・フランスの『神々は乾く』もこの本で知ったし、結構影響受けたのかも。一番印象に残ってるのは「真実はみんながみんな知る必要はない、知りたい人だけが知ればいい」っていう指摘。真実は、時に冷酷だ。知ってから、「ああ、こんなこと知らなければ楽だったろうに」と思うこともある。でも、真実を知ることの押し付けはいろいろな場面で見られる、という。(それが民主主義の前提になるから、とかそんな話だった)たとえば今話題の過激な性教育とかもこの一例と言えるだろう。正確な知識を得ることができずに苦しんでいる人もいる一方で、無防備なままに知ってしまい、大きなショックを受ける人もいるはずである。知識は知りたい人、必要な人だけが知ればいい。それが本来のあり方で、むしろ学校教育のほうが特殊な形態なのかかもしれない。テレビならスイッチを消せばいいし、インターネットならアクセスしなければいい。でも、学校での授業は簡単には拒否できない。本題からは外れるが、学校教育の重要性と影響力の大きさを改めて痛感した。 』
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- 感想投稿日 : 2011年6月19日
- 本棚登録日 : 2011年6月19日
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