※途中で犬が登場しますがこの子は無事です。
同じ組織人でも、合田と半田は「警察」に絡め取られて煩悶しているのに対し、城山社長や倉田さんは「大企業」のしがらみはありつつも自分で自分の落とし前をつける権利を持ち、それを行使しました。
加納の検察(またはそれが位置付けられる社会機構)への悲嘆も併せて考えると、組織との折り合いの付け方としてこれは相当にハッピーエンドと言っていいのではないでしょうか。
私はある種の爽やかささえ感じました。
コン・ゲームっぽい始まりのわりに、犯行中の犯人視点が全くなくて珍しいなと思っていたのですが、下巻に入って納得です。
とりたてて描写する必要もないほど、平熱の犯行だったんですね。
半田は例外ですが。
あと終章に関しては、根来さんどころか司祭も薄々感づいてたんだと思いました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
国内ミステリ
- 感想投稿日 : 2020年1月6日
- 読了日 : 2020年1月6日
- 本棚登録日 : 2020年1月6日
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