文章を書く際に悩ましいのが『文末問題』。単調になりがちな文末を解消するための技法やテクニックを文学小説を引用しながら紹介している本。ネチネチと文末技法を追っていく熱量がすごい本です。
最初の方は難しくて挫折しそうでしたが、ちょっと読み飛ばしつつ読み進めていくと発見があったりして面白くなってきました。引用程度ですが文豪の文末表現を味わえるのもなんだか楽しい。
自分もnoteで文章を書く時には文末表現を多少コントロールしていましたが、ちょっと意識しているくらいです。改めて文末技法について言語化されたものを目の当たりにすると、日本語ってほんとに奥が深いし、無意識に日本語を駆使している日本人もすごい民族だなと感心しました。
勉強になったのは、文章に律動感や躍動感を与える方法。
「デス・マス調とダ・デアル調をうまく調整する」、「過去・完了の「た」に現在形をうまく配合する」のがポイントですが、これによって文章の【主体性】を高まり、まるで書き手あるいは語り手が 現場に立ってその場の空気感も含めて実況中継をしているようになります。
文章の【主体性】という概念を知ったので、これから小説をよむのが楽しみ!機会があれば自分の文章にも取り入れていきたいです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
言語学
- 感想投稿日 : 2024年1月15日
- 読了日 : 2024年1月12日
- 本棚登録日 : 2023年12月24日
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