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アルバート・クレイグ
「世界との繋がりという観点でみれば、日本の歴史には二回、重要な出来事がある。1つは飛鳥時代。中国から仏教、儒教、律令制度が入ってきた。もう1つが明治維新。西洋から様々な制度が入ってきた。1回目は中国から!2回目は西洋から、国家統治制度を取り入れて国づくりをしてきた」
→日本の強みは世界の国々から制度や文化を取り入れて自国のものに発展させていく能力。現在の課題は国のゴールがわからなくなってしまったこと。「ゴールの欠如」=「ビジョンの欠如」みたいなこと。

中国からの思想をそのまま受け入れた飛鳥時代。西洋とのギャップを埋めていくためにどうすればいいか?を死ぬ気で考え実行に移した長薩藩閥政治が政党政治になって民主主義が形成された明治維新。ここに続く次のビジョンをどう生み出していくか、そのためにどう教育をアップデートしていくか、が大事なのは誰もが感じていることなんだろうけど、あらためてこの大きな歴史の流れをみると、次のビジョンは世界課題の解決というSDGs的な発想に流れ着くんだろうなと思う。そこにお家芸でありながら世界経済の中でうまくポジショニングできてない科学技術をどう絡めていくかになるはず

サンドラ・サッチャー
トルーマンの原爆正当化の根拠は3つ。
・功利主義
戦争を早く終わらせ、結果的に犠牲者少なくなる
・戦争は地獄
敵対行為に抵抗する側は勝つために何をやろうが非難されない。真珠湾で仕掛けたのは日本側。
・スライディングスケール
正義の度合いが高いほうが、より正しい
これも真珠湾攻撃がアメリカの正義を高める根拠になってる

中国人の視点から、アメリカの原爆は正しかったと主張する学生もいる。たしかに。二項対立だけで見がちだけど全体から捉える必要もある。

アマルティア・セン
「宗教がもたらす文化的影響力がある。その恩恵を受けるのにその宗教を必ずしも信仰する必要はないし、教義を全て信じる必要もない」
仏教では①知識②良い行い③信仰と、信仰の優先順位が三つ目にくるのに対して、キリスト教は信仰が何よりも優先される。

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感想投稿日 : 2020年2月11日
読了日 : 2020年2月11日
本棚登録日 : 2020年2月11日

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