武蔵野 (新潮文庫)

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  • 新潮社 (1949年5月24日発売)
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短編集だがとりあえず『武蔵野』を読む。

夢うつつの京都の針葉樹林から
落ち葉をわけて歩く武蔵野の広葉樹林へ偶然のトリップ。

布団の中が、電車の中が、カフェの中が一瞬で林の中になるお散歩随筆。
山の手の西側の感覚だとか、私たちの毎日に当たり前にあった小さな上水だとか
めったに雪の積もらないよく晴れた冬、そして夏。
100年前から変わってきた街と変わらない季節。
散歩という許された幸福。

『林の奥に座して四顧し、傾聴し、睇視し、黙想す』

『自分はこの流の両側に散点する農家の者を幸福の人々と思った。無論、この堤の上を麦藁帽子とステッキ一本で散歩する自分たちをも。』

ほんの数十ページだけど何度でも読みたい。暗唱したい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2010年3月29日
読了日 : 2010年2月14日
本棚登録日 : 2010年2月14日

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