雄気堂々(上) (新潮文庫)

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  • 新潮社 (1976年5月30日発売)
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渋沢栄一についての伝記文学だか、妻の千代や母のゑいといった女性目線でも描かれており、興味深い一冊だった。
幼い子どもがいても仕事に奔走する夫、それを陰ながら見守る妻の姿が江戸時代の女性らしいと感じた。(妾が多かったらしいので、現代からみると尊敬できる夫の姿ではないが‥)

栄一の信念である「成功は社会のおかげ。成功者は社会に恩返しすべきだ。(社会事業に寄付)」は、ゑい(栄一の母)の慈悲深い性格が影響しているのだと知れた。

渋沢栄一が20代の若い頃から、責任ある仕事に携わっていたことに驚くばかり。

・1858年 結婚(栄一19歳、千代18歳)
・1864年 一橋慶喜に仕える(24歳)
・1866年 慶喜が征夷大将軍、
      栄一は幕臣に(26歳)
・1867年  フランス出立(27歳)
→留学中、大政奉還。
→留学を続けるため、
  祖国からの送金を倹約して積立、
  国債や鉄道債に投資。
・1869年 静岡で商法会所を設立(29歳)
 →6年ぶりに妻子と暮らす。
 →租税正の辞令で東京へ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文学(日本_現代)
感想投稿日 : 2021年6月27日
読了日 : 2021年6月27日
本棚登録日 : 2021年2月7日

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