江國香織さんの言葉は本当にきれいだなと思います。
ふわふわ軽くて、しっとりしてる感じがします。
「地下鉄の窓に映った自分たちの姿は、でもすくいがたくよそよそしく、おそろしく淋しかった」
好きで一緒になったはずなのに、いつからかお互いの心が遠いところに行ってしまって、
妻の瑠璃子は夫の聡と心中しようかと考えるまでになる。
お互いがお互いに隠れて恋をして、でもそんな時彼らが1番に考えているのはじぶんの妻、夫のことで。
しかしそれにお互い気づくことはありません。
本文中の、嘘は守りたい人のためにつく、というところから2人はきちんと愛し合っているのに、気づかないことがとても淋しいなと感じました。
江國さんらしい恋愛長編でした。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2019年5月13日
- 読了日 : 2019年5月13日
- 本棚登録日 : 2019年5月13日
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