スイートリトルライズ (幻冬舎文庫 え 4-2)

著者 :
  • 幻冬舎 (2006年8月1日発売)
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本棚登録 : 5370
感想 : 532
5

江國香織さんの言葉は本当にきれいだなと思います。
ふわふわ軽くて、しっとりしてる感じがします。

「地下鉄の窓に映った自分たちの姿は、でもすくいがたくよそよそしく、おそろしく淋しかった」

好きで一緒になったはずなのに、いつからかお互いの心が遠いところに行ってしまって、
妻の瑠璃子は夫の聡と心中しようかと考えるまでになる。
お互いがお互いに隠れて恋をして、でもそんな時彼らが1番に考えているのはじぶんの妻、夫のことで。
しかしそれにお互い気づくことはありません。

本文中の、嘘は守りたい人のためにつく、というところから2人はきちんと愛し合っているのに、気づかないことがとても淋しいなと感じました。
江國さんらしい恋愛長編でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年5月13日
読了日 : 2019年5月13日
本棚登録日 : 2019年5月13日

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