本来は他者の課題であるはずのことまで、「自分の課題」だ思い込む。こうした承認欲求に縛られた生き方を否定するアドラー心理学は、「課題の分離」という考えを呈示している。「おまえの顔を気にしているのはおまえだけだよ」というお婆さんの言葉はその核心だ。これを読んだ時、かつてジャッキー・ロビンソンがチームメイトに語った言葉を思い出した。「ぼくが黒人であるのは自覚していますし、黒人であるというだけで僕を憎む人たちが出てくるのもわかっています。しかしですね、それは僕の問題ではなくて、そういう人たちの問題なのです」
初の黒人大リーガーである彼を周りはどう思うか。これは他者の課題であって、自分にはどうすることもできない。こんなことに悩み苦しんでいるとしたら、まずは「ここから先は自分の課題ではない」という境界線を引き、他者の課題は切り捨てて自分のプレーに集中すべきだ。
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- 感想投稿日 : 2015年5月29日
- 読了日 : 2014年9月26日
- 本棚登録日 : 2015年5月29日
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