家のない少女たち 10代家出少女18人の壮絶な性と生

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  • 宝島社 (2008年11月10日発売)
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壮絶過ぎて、これはマンガではなく現代の日本の話?と思える話もあるが、現実として受け入れなければならない。
虐待、毒親、貧困により、家、施設を出ることを選んだ少女たちは、お金を稼ぐために体を売る。嫌々体を売り、その気持ちを抑えるためにドラッグに走る子もいるが、日常として受け入れ(ざるを得ず)、男の家をハシゴしたり、住み込み(寮)で稼ぐ子もいる。生きるための手段であるため、体を売ることの罪悪感は無い。一度援交をすると、普通のバイトでは入ってくるお金が違いすぎて辞められない。
10代(15才の中学生も…)家を出て、自分で稼いで生きていかなければならない社会。家庭環境が主な原因ではあるが、虐待は連鎖してしまうし、母子家庭の貧困も悪循環で、全てが親のせいだけでは無い。受け入れる施設の問題もある(職員は公務員のため、専門家では無いし、数年で異動するとのこと)。筆者が訴えるように、福祉の中で一番軽視されている児童福祉にもっと焦点を当て、子ども、ひいてはその家族も救えるような社会に日本はならなければならない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2020年4月3日
読了日 : 2020年4月3日
本棚登録日 : 2020年3月18日

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