「この世には狂ってでも守らなきゃいけないものがある。そして子供のために狂えるのは母親だけな
の」
自分が産んだ子であっても、そうでなくても、母親にとって我が子と呼べる存在を、思い、守ることは幸せな事であり、当たり前のことなのだろう。
薫子は“おそらく脳死”といわれた瑞穂ちゃんを思い、守ろうとするほどに、狂気じみていく。それは愛であるはずなのに。
作中では、薫子と瑞穂ちゃんについて、多くの立場の視点から語られている。共感、同情、罪悪感、拒否感、嫌悪、、、どの感情も間違いではない。だからこそ、辛く感じてしまう。
ラストまでいろいろ考えさせられた。播磨一家やその周囲の人達がその後幸せであるようにと祈りたくなった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
図書館
- 感想投稿日 : 2024年1月26日
- 読了日 : 2024年1月26日
- 本棚登録日 : 2024年1月25日
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