百年の孤独: Obras de Garci´a Ma´rquez1967 (Obra de Garc´ia M´arquez)

  • 新潮社 (2006年12月20日発売)
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感想 : 429
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この小説を要約することは私には不可能でした。

南米マコンドの村の誕生から破滅までの100年間の物語を描いた長編小説。
数々の個性的な面々が好き勝手生き、死んでいく。
時にその描写は科学的だったり、神秘的だったり呪術的だったりして、惹きつけられたりします。

私は読んでいる最中、各々の登場人物が各々の孤独を抱えて生き、死んでいき、最終的に村が滅んでしまうので、孤独100年分の歴史の集積の事を100年の孤独と言っているのかと考えていましたが、おそらく違っていました。

100年の孤独とは、これだけ読者を振り回してきた村が呆気なく滅亡し、物語が終わったのと同時に、他者の記憶や記録から存在を知られなくなった状態のことを指しているように感じました。

それはつまり、私のことを知っている人も死からは逃れられず、いつかは私の存在もまた無になるという意味で、私もまた孤独な存在であるということを再認識させられたような気がして、物凄い虚無感に包まれております。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年4月10日
読了日 : 2022年4月10日
本棚登録日 : 2022年1月7日

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