絶望に効くブックカフェ (小学館文庫 か 49-1)

著者 :
  • 小学館 (2017年6月6日発売)
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本棚登録 : 314
感想 : 14
4

(2021.06.11 3h 読了)
タイトルと素敵な装丁に惹かれて手に取り読了。
取り扱うテーマの面白さはタイトルで分かる通りですが、著者の河合さんの編む言葉が素敵で、すいすい読めます。
紹介される作品を片っ端から本棚の読みたいリストに並べていったら凄いことに。1幕ごとに2つの作品の共通点を照らし合わせていくという紹介方法。紹介された作品を全て読みたくなる魅力あふれる推薦文です。


青い光を切り捨てるのではなく、青い光を見たというその人が語ったということに心を傾けること。一見、見捨ててしまいそうなことを宝石のように丁寧に扱ったこの二作は、他社の尊厳を守り、他社を尊重することの意味を教えてくれる。p.126

言葉なんかおぼえるんじやなかつた
言葉のない世界
意味が意味にならない世界に生きてたら
どんなによかつたか
(田村隆一「帰途」より)p.147

寂しさの量の同じ者が恋に落ちる、と聞いたことがある。
心の中の満たされない欠落が共鳴しあうからだ。p.189

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年6月20日
読了日 : 2021年6月20日
本棚登録日 : 2021年6月20日

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