子供時代にこの「ローラ物語」は何度も読んだはずなんだけど、その中でもっとも印象に残っていないのがこの「わが家への道」でした。 今手元にあるこの岩波少年文庫の裏表紙の情報によればこの本の読書推奨年齢(?)は「中学以上」になっているようなんですけど、実は KiKi が学校の図書館でこれらの本を借りて読んでいたのは小学生の時でした。 まだまだ子供だった KiKi にとって、物語仕立てのこれまでの本(岩波少年文庫には収録されていない「大きな森の小さな家」から「農場の少年」までを含め)とは明らかに異質なこの本はさほど興味を引くものではなかったんだと思います。
子供時代の KiKi にとってこの「わが家への道」があまり興味深いものではなくて、今の KiKi にとっては興味深いというのは、やっぱり「家」に対する意識の持ち方の違い・・・・みたいなことに原因があるように感じました。 KiKi にとって子供時代の「家」っていうのは、自分がどうにかして手に入れてメンテして日々の営みを築き上げていく場所・・・・というよりは、「そこにあるもの」「与えられたもの」だったと思うんですよね~。 極論すれば家事ひとつとってもその行為は「お手伝い」に過ぎなくて、「主体的に生活を営む」というレベルとは大きな隔たりがあったと思うんですよね。 でも大人になるにつれてその一つ一つが現実に自分の手でこなしていかなければならないものになっていった・・・・・。 その積み重ねがあって初めて、ローラたちがこの旅にどんな夢を託していたか・・・・とか、気に入る土地を探すというのがどういうことか・・・・とか、そういう部分に感情移入できるようになったように思います。
(全文はブログにて)
- 感想投稿日 : 2010年2月26日
- 読了日 : 2010年2月26日
- 本棚登録日 : 2010年2月26日
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