伊藤典夫翻訳SF傑作選 最初の接触 (ハヤカワ文庫SF)

  • 早川書房 (2019年5月23日発売)
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本棚登録 : 118
感想 : 17
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2019年7月3日読了。伊藤典夫氏翻訳による表題作含む7篇のSF短編アンソロジー。ハードSF調で読みづらいものもあったが、特に「生存者」「救いの手」などは藤子Fにも通じる文明批評・価値観の転換の視点があり、切れ味も鋭く実に読み応えがあった。全体的にクラシックSFの趣も強いが(コンピュータへの入力をパンチカードで行っていたり)それはそれで味があり楽しい。集めた短編たちは「最初の接触」のテーマに沿っているかな、と思ったがそういうわけでもないらしい…。ちょっとしたアイデアをSFガジェットで膨らまして味付けし、こちらの常識に切りつけて挑戦してくる、短編SFはこれだからたまらない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: その他フィクション
感想投稿日 : 2019年7月3日
読了日 : 2019年7月3日
本棚登録日 : 2019年7月3日

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