点と線 (文春文庫 ま 1-113 長篇ミステリー傑作選)

著者 :
  • 文藝春秋 (2009年4月10日発売)
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2016年2月24日読了。福岡・香椎の浜で情死した一組の男女。関与が疑われる男・安田のアリバイ「四分間の空白」は完璧に見えたが、刑事たちの地道な捜査により見えてきた真相は・・・?松本清張ミステリの超古典。読む側をあっと言わせる時刻表トリックは「その手があったか!」と言うよりは「え、それ言ってよかったの?」と思わされるのはさすがに時代が違うからしょうがない。読むうちにじわじわ伝わってくる暗くじめっとした怨念、昭和のさびしい街の風景の描写などがたまらない。終章の唐突感も、遠くまで投げ飛ばされるような感覚があって爽快。面白かった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ小説
感想投稿日 : 2016年2月24日
読了日 : 2016年2月24日
本棚登録日 : 2016年2月24日

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