2015年7月30日読了。山田風太郎の初期短編集を収録。戦後・昭和の雰囲気を色濃く残す感じは現代的ではないが、あふれるサービス精神と巧みな構成は今読んでも新鮮で面白い。サドマゾ・殺人教唆・聖女が犯す殺人・二転三転する真相、などの風太郎氏が好む要素が炸裂しており、どの作品も最終ページであっと驚かされるのはすごい。収録短編の中では「厨子家の悪霊」の畳み掛ける構成がベストと思うが、「司祭館の殺人」のような設定を考え出し、それをトリッキーな短編に仕上げただけでもこの人はすごいと思う。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリ小説
- 感想投稿日 : 2015年7月30日
- 読了日 : 2015年7月31日
- 本棚登録日 : 2015年7月30日
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