レーン最後の事件 (創元推理文庫 104-4)

  • 東京創元社 (1959年11月8日発売)
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感想 : 41
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2023年7月28日読了。探偵のサム警部のもとを訪れた謎の訪問客と、シェークスピア初版本を巡る奇妙な盗難騒ぎ…事件の真相と真犯人の正体とは?独特の雰囲気で『X/Y/Zの悲劇』の事件を解決してきた老俳優ドルリー・レーンが手掛ける最後の事件。なんというか、ちょっと雰囲気がゆるいというか連発する事件が妙にドタバタしていて物語にうまく浸れなかった、ペイシェンスとローの恋物語は「謎解きの本筋が弱い」ことを作者自身分かっていたがゆえの読者サービスなのか?事件終盤の謎解きは「直前の謎解きを伏線として、最後に大掛かりなどんでん返しを仕掛ける」というもので、「なるほどこれが四部作の大団円なのか!!」と考えてみるとそれなりに趣深いとも言えるが、読んでいる当方がミステリに慣れすぎてしまったからか、発表当時の読者と同じような気持ちでは衝撃を受けることはできなかったかな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ小説
感想投稿日 : 2023年7月28日
読了日 : 2023年7月28日
本棚登録日 : 2023年7月28日

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