携帯もなく、Nシステムもなく、駅の自動改札もなく、ソープがトルコだった昭和50年代を舞台にした神話のような小説。熊野の被差別部落の老婆達を盗難車の冷凍トレーラーに乗せて、路地の若衆が伊勢・一宮・諏訪・唐橋・青森・東京を巡る旅に出る。老婆たちは、行く先々の土地でトレーラーを駐車する場所を「路地」にしていき、若衆は女を漁る。特定の主人公がいるわけではなく、常に物語の中心にあるのは冷凍トレーラー。面白かった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
紀行文
- 感想投稿日 : 2016年1月21日
- 読了日 : 2016年1月21日
- 本棚登録日 : 2016年1月16日
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