「かくして、世に謙虚な人間がいなくなった。デブはデブである現実を信じようとせず、痩せ女はさらなるダイエットを試み、醜女も醜男も自分は十人並みだと錯誤し、老人は未だ壮年だと、少年はもう大人だと勘違いをする。
この肉体に対する自己評価の誤りは、それを器とする精神にもむろん採用されるわけで、ありもせぬ才能を信ずるバカとか、そのバカを天才と見誤るさらなるバカとか、おのれの主張はすべて正義とするバカとか、あるいは突出せざることが見識であると誤解するバカとか、要するに夥しい絶対的バカを世に輩出せしめたのである。」
>ところどころ分からない部分もありーの、爆笑部分もありーの、私の浅田次郎像が結構一変しました。まぁあまり著書と著者を繋げて考えるタイプではないのでどういう人間でも良いのですが。自衛隊出身って知らなかったよ。
上記は「大鏡」部分。バカの連呼が面白い。そしてなるほどなぁと考えさせられました。正直ね、銭湯とか温泉って苦手だったんですよ。先の研修までほとんど行った事がなかった。
でも研修中毎日行って慣れたかな。羞恥心が薄れたっていうか、そうだなー姉妹いないし自分と同年代の裸を比較することが今までなかったので、凄く嫌だったんだけど、色んな裸があるんだなーと別に私は私でまぁいっかと思えるようになった。そういう小さな事が私にはすごく大きいことで、多分とても得がたい体験をしてきたと思ってる。まぁそんな事言っても仁王立ち出来るほどの変革はないけどね。変に恥ずかしがることの方が恥ずかしいって認識は得られた。
あと面白いのは「理想の死に方」かな。
飄々としていて好きだなぁ〜
- 感想投稿日 : 2007年8月3日
- 読了日 : 2007年8月3日
- 本棚登録日 : 2007年8月3日
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