センネン画報 その2

著者 :
  • 太田出版 (2010年5月12日発売)
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本棚登録 : 615
感想 : 55
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水の中にいる息苦しさ。
見えるのはきれいなのに、中に入ると息苦しい。
その不自由な息苦しさに対抗するように出てくる傘や浮輪は印象的で、だけど傘は自ら壊し合うし浮輪は萎んでしまう。
それはそんな息苦しい水の中に2人で閉じ込められるのは居心地が良いからかもしれない。
ドラえもんに置いていかれたのび太くんを水の中でしずかちゃんはこちら側に留めたはずなのに、のび太くんはどこでもドアであちら側に行ってしまう。
そんなのび太くんにしずかちゃんは荷物がいっぱいで、のび太くんの荷物も持って、更には腕を骨折していてさよならと手を振ることもできない。
それはしずかちゃんがこちら側で抱えているものが多いからあちら側には行けないことの示唆のように思えた。
無限に想像が広がる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: マンガ
感想投稿日 : 2022年10月29日
読了日 : 2022年10月28日
本棚登録日 : 2022年10月28日

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