必ず聴いたことがあり、でもどうやって算出されているのかはよくわからないGDPについて、何も知らない人からある程度「ウラ」を知っている人まで考えさせる種を提供してくれる一冊です。
貧困や、政権の信任・不信任の判断にも広く使われているGDPは、唯一絶対の数値でもなければ、幸せを測る数値でもないことが実感できると思います。
とはいえ、結局この値にしか頼れない、そして、数値自体の危うさを抱えながら進むしかないところが、視聴率や偏差値と似ています。
新指標はいくつもあるのに、どれもGDPほど歴史がなく、全面的に交代できるほどの一般化もできそうにありません。なんとかならないものなのか、と悩ましさを持たずにはいられない読後感です。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
2016
- 感想投稿日 : 2016年7月19日
- 読了日 : 2016年7月19日
- 本棚登録日 : 2016年7月19日
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