ベタな人情話だが、ヤられた。
2篇とも、主人公のひた向きな生き方や、人々の情けに胸がしみる。
たとえ貧しくとも、自分が今できることに惜しみなく力を注ぐ。その打算のない生き方は苦労もたえないが、誰をも責めることも恨むこともなく歩を重ねる。大仰ではなく、ただ当たり前のように人に気遣いを見せる姿は真情があふれ、味わい深い。
雨後の青空に対面したようにホッとできる一冊。
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2012年10月14日
- 本棚登録日 : 2012年10月14日
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