水滸伝 2 替天の章 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2006年11月17日発売)
4.10
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本棚登録 : 1996
感想 : 144
5

梁山泊の敵となる青蓮寺も輪郭がさだまりつつある第二巻でございます

官軍の諜報機関みたいな存在なんだけど
うーん、この青蓮寺チームがまた良いのよ!
彼らなりの志もありそうで、なんていうかカッコいい敵が生み出されていて参りました

そりゃあそうよ!高俅みたいな軟弱な奴らじゃ、北方梁山泊の敵役は務まりませんよ!

突然ですが、一〇八星全然違うやん!のコーナー!(ドンドンドンパフー!)
はい、『北方水滸伝』後発も後発のワタクシですが、さらに信者を増やすために微力ながら少しでもこの魅力を伝えたく、『北方水滸伝』が好漢たちをいかに鮮やかに生まれ変わらしているかオリジナルと比較しながら語って行きたいと思います

第一回は梁山泊第八十四位の好漢、地幽星の病大虫(びょうだいちゅう)薛永です

オリジナルでは元々武門の家柄でしたがお父さんの代で没落し、自慢の武芸を見世物にしつつ軟膏売りをしながら各地を流れ歩いていました
とある事件で宋江とお友だちになりゆくゆくは梁山泊へ
梁山泊合流後は歩兵の隊長になっていましたが、特に活躍することもなく戦死します

『北方水滸伝』では、天才薬師です
医師の安道全と最強コンビを組んでどんな病も治して…しまわないのがまたいいんですよね
治せない病もあることを受け入れ、死と生と向き合っている
そして少しでも助ける人を増やせるよう、死にものぐるいの努力を続けます
また剣の達人ですが、人を斬るのは好まずオリジナルと違って実戦では全くの役立たずです
生かすほうに己を捧げているんですな

『北方水滸伝』はただの暴れん坊たちだけでなく、きちんと裏方で生きる漢たちもカッコよく描いているのがまた魅力的なんですわな〜

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 北方謙三
感想投稿日 : 2023年9月1日
読了日 : 2023年9月1日
本棚登録日 : 2023年9月1日

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コメント 13件

みんみんさんのコメント
2023/09/01

梁山泊しかわからない…
てかパチンコの梁山泊だけど(꒪⌓︎꒪)

土瓶さんのコメント
2023/09/01

そもそもオリジナルを良く知らないから、手を出しづらいんよな~
(*´з`)

ひまわりめろんさんのコメント
2023/09/01

パチンコ梁山泊て…懐かし過ぎるわ!
わいは当時からパチスロ派だったので全く興味なく、中身はよく知らんのだけどね

ひまわりめろんさんのコメント
2023/09/01

うーん、どうなんだろう?
オリジナル知ってたほうが良いのかどうか有識者に聞いてみたい

わいはたぶん詳しい方だと思う
そして詳しければ詳しいほど楽しめると思う
あ、信者を増やすのにマイナスなこと言っちゃったかな?

harunorinさんのコメント
2023/09/01

こんばんはー 早っ!他にあれだけレビューされているのに、もう2巻読み終わったんですね。

私は北方水滸から入ったので、まったく参考になりませんが。あとでオリジナルを読んだ時は、元はこうだったのねー、あーこの人名前知ってるーくらいのヌルい感じで、最大公約数的に物語と人物を捉えて、大らかに受け入れていたような気がします。

逆に、違いがそこまで認識できるのが凄いです。

ひまわりめろんさんのコメント
2023/09/02

こんばんは!

正直『北方水滸伝』の登場人物には違和感半端ないんですが、あまりに素晴らしい「魂」を入れ込んでいるので、こっちでいいやんとも思えますw

潘金蓮なんて、武松に色目使う毒女で、不倫の末に武大を殺して武松に成敗されてますからね
真逆です

kuma0504さんのコメント
2023/09/05

逆に私なんか、吉川英治水滸伝読んでいたはずなのに(中学時代だからね)、全く忘れたまま北方水滸伝読んで感動しました。だから、原作読んでなくても全然大丈夫(キッパリ)!!

それにしても薛永って、そんな前世があったのね。
(すごい薛永スマホで一発変換した!スマホって凄い!)

ひまわりめろんさんのコメント
2023/09/05

クマさん
おはようございます

『北方水滸伝』、ほんとにね、全員引くほどキャラ変させられてますw
でもそれがいい!
魯智深なんてただの暴れん坊の生臭坊主なのに、悩める若者たちを導き、宋江を支える思慮深い人物として描かれてますからね
しかもなんか自分でも抱えてそうだし
うわー魯智深にこの役割与えるんだ!ともう凄いとしかいいようないです!

そして今のスマホの性能の良さねw
全部試したわけではないですが、一〇八星はだいたい一発変換できるんじゃないてをしょうか
魯智深、林冲、晁蓋…
むしろ一発変換できない人は『北方水滸伝』のオリジナルキャラという判別ができるくらい優秀ですw

土瓶さんのコメント
2023/09/05

そうそう。PCで出ない漢字もスマホなら一発。恐ろしいわ。

しかし、そこまでキャラが違うのならもうそれは別の話では?
本気でタイトルを『北方水滸伝』に変えた方が良さそう。
例えば「源氏物語」とかを外国の作者がアレンジして全然違うキャラで書かれても、なんだかなぁと思うし。
まあ「源氏物語」読んでいない俺が言ってもアレだが(笑)

ひまわりめろんさんのコメント
2023/09/05

うんまぁね、別の話っちゃあ別の話なんだけどね
やっぱでも『水滸伝』なんだよね根っこのところで

みなさんはどういう感覚でいるんだろうか?気になるところですね
オリジナルにどこまで思い入れがあるかによっても変わって来るとは思うんだよね〜

土瓶さんの『源氏物語』の話と通ずるかもしれんが、これがまた中国の人の感覚だとだいぶ変わって来ると思うんよ
日本人が自分でも゙よく分かってないのに『源氏物語』いじくり回されるのに不快感みたいなね

kuma0504さんのコメント
2023/09/05

答えましょう!
「西遊記」にしても、「水滸伝」にしても、作者は確定していないわけです。だからあの無茶苦茶な映画も「西遊記」でOKなわけです。むしろ、こうやって新たな「水滸伝」を作っていく事が、新たな「水滸伝」の歴史に1頁を足すことになるわけです。つまり「水滸伝」てOK!
「源氏物語」とは自ずと違う!

土瓶さんのコメント
2023/09/05

なるほど。

ひまわりめろんさんのコメント
2023/09/05

気持ちいいくらい言い切りましたねw
つまり『源氏物語』は著作権者がはっきりしているので二次創作は著作権法違反となる可能性があるということですな!(ないわ!)

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