秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)

著者 :
  • 東京創元社 (2009年3月5日発売)
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感想 : 584
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前回の栗きんとん(前編)の後編。
謎の連続放火事件の解決編。小佐内の行動が明らかに犯人のムーブだったのでまさかと思いながら読んでいたのでドキドキしながら読んでいました。瓜野は可愛そうだと思いつつも、まぁ明らかに逸脱していたし人の気持ちよりも真相を優先して人を振り回していたので仕方ないところもあったのかなぁと思いました。犯人の正体は自分が一番信じていた友人の氷谷で放火の法則性がなんと自分が作った新聞自体でそれに瓜野自身が当てたと思いきやそれが放火を助長させていた事や、解決の記事が部下によって瓜野がからかわれていることを流されて皮肉として幕を閉じられてしまうのがとても米澤穂信みを感じてとても良かったです。そして小佐内が彼を罠にはめた理由がとても残酷できついけど彼女らしいなぁと思いました。
前回のトロピカルパフェ事件で離れてしまった彼らがこの事件を通じてお互いがお互いのことを必要としていたことにたどり着くのがとても良かった。お互い違う人と付き合いながらも結局はお互いの所にたどり着くのはもう互恵関係以上の関係だと思いました。次で最新作の『巴里マカロン』でどんな話が紡がれるのかが楽しみです。

この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
小鳩常悟朗:福山潤
小佐内ゆき:黒沢ともよ
堂島健吾:日野聡
瓜野高彦:斉藤壮馬
仲丸十希子:種田梨沙
五日市公也:広瀬裕也
氷谷優人:内田雄馬

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー小説
感想投稿日 : 2022年11月6日
読了日 : 2022年11月6日
本棚登録日 : 2020年8月25日

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