前半で膨らまされた風船のごとき悪意の塊は、ちょっとした最後の一押しによってあっけなく破裂し、裏表の境をなくした住民は崩壊へ向かう。
警察官が自体をつかめないうちに街がどんどんと崩壊していく姿はとても恐ろしいが、店主の”ちょっとした”いたずらによってこのような事態が引き起こされたことを考えると、この破壊はわれわれの裏に常に付きまとっているとも考えられ、空恐ろしい気分になる。
ただ唯一残念なのがラストの対決のシーン。何でB級悪魔ホラーになってしまうんだろう。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2010年2月19日
- 読了日 : 2010年2月7日
- 本棚登録日 : 2010年2月7日
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