ぼくは勉強ができない (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1996年3月1日発売)
3.78
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本棚登録 : 19009
感想 : 2165
5

仁子さーん!いや、仁子様!大好きです。
私の推しは仁子様です。
本当に素敵な本だった。

秀美くんの頭の中に住み着きたい!きっと、毎日いろんな刺激が降ってきて、沢山たっくさん頭を悩まして、考えるのは、一生飽きないだろうなぁ。私も、おかしいことにおかしいと気づいて、通り過ぎずに自分の頭で考えられる人間になりたい。

考える人って素敵だな。人間って、考えれば考えるほど、深くなって、味が出てくるのかも。噛めば噛むほど味がでてくる。鯣と同じ。私も、鯣みたいな女性になりたいな。噛む前はなんだこれは。食べてみたら、止まらんやん。これと同じ。初めて見たときは、変な人。(いやこれは少し寂しいな) 話してみたら、楽しいやん。話せば話すほど、あの人と話したくてたまらない、あの人の感じたことを教えて欲しい。そんな風な人に憧れるなぁ。スルメ系女子。あ、薬味女子も憧れてます。あとシュークリームもね。

登場する人物が、文句なしでみんな素敵。特にみんなタイプの違う女性達が、思春期の憧れる対象が多い私を、どきどきさせる。
・ふんわりとした容姿とは反してどっしりと落ち着いていて、ロマンチックな感性をもつ女性(桃子さん)。
・男子にモテたい!一心で努力する、手を決して抜かない自分を磨き続ける姿は、寧ろ健気で、きっとすごく輝いていて可愛い。潔もよく、女友達はいらないと明言するところも自分を持っていて素敵、私も全力でファンクラブに加盟したい、男子にモテモテで女子にはモテない女の子(真理ちゃん)
・綺麗な顔立ちに、物をはっきり言いその痛快感といえば清々しい。学級委員タイプのしっかり者、額が綺麗な女の子。
・学年3大美女、丁寧に作り込まれた、天然美少女
・強くて格好良い、それでいて感情表現が豊かでお茶目な女性(仁子さん)
みんな素敵だなぁ…理想の女性像がどんどん増えていって、よくばり状態。なかでも、仁子さんが1番好き。私、大人になったら仁子様になりたい!

登場人物のたった1つの共通点は、みんな確固たる自分を持っていること。決して相手の都合を見計らって、自分をぶらしたりしない。
そんな中で、どこかふわふわ漂って定まらない秀美は、まさに思春期そのものなのかな。自分をぶらさないという点で、ガリ勉くんも、素敵。

この本から吸収したいことが多すぎて再読。心に残したいフレーズのオンパレード。みんな個性豊かで魅力的。

女性の姿の描写が好き。みんな違った個性を持っていて、その人を鮮明に想像できる。
会話が素敵。こんな、小説になるような会話できるようになりたい。感性と協調性を高めなければ。「〜だわ」「〜かしら」。品のある口調に、憧れてしまう。使いたいなぁなんて、関西ではできないかなぁ笑

素敵な"女性"になりたいと思うようになった。日常の些細なことに気がついて感動できるようになった。本を閉じ通学電車を降りると、街の明かりがピカピカと眩しいほどに。毎日がキラキラ楽しくなる。確実に感性は磨かれていってる。えいみーのお話のおかげで私の人生の彩度は上ります。

仁子さんのように、誰かの人生に色を落とすような人間になりたい。味と深みのある人間になりたいな。

"女"を全うしたい。せっかく、二分の一で女の子に生まれたんだから。今から心臓が止まるまで、ずっと女であり続けたい。お母さんになったから、おばあさんになったから、と言って、女を捨てるようには決してならない。

小説の主人公みたいな人生にしたい。日常茶飯事を、非日常な茶飯事にしたい。"私"の人生は、始まったばっかりだ。

タイトルは、「僕は勉強ができない」確かに秀美くんは勉強はできないかもしれない。私は毎日、何時間も時間をかけて、一生懸命勉強している。偏差値もそれなりだ。でも私は秀美くんは秀美くんには、敵いっこないなぁ。私なんかよりずっと、偏差値とは無関係の勉強家だから。しかもそれが、すごく格好良い。その点で私は、秀美くんの塵にも及ばないよなぁ。秀美くんみたいに、考える人になりたい。

"この本に影響されました"と自信を持って言えるような女になる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: すき
感想投稿日 : 2020年10月22日
読了日 : 2020年9月26日
本棚登録日 : 2020年8月15日

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