昨年、名古屋でCOP10が開催されて生物多様性という言葉の認知が一気に上がった。
と思いきや開催中も開催後もあまり話題になっていないようだがどうだろう。
自分自身で振り返ってみても、関心を持ちだしたのはつい最近というありさまだ。
きっかけといえば、「責任革命」を読んでからかもしれない。
そんな状況であるが、今回「生物多様性経営」を読んで大きく価値観が変わったように思う。
そもそも問題は、ほとんど情報を持っていなかったということ。
企業活動がどれほど地球に負荷をかけているか。
そしてそれを知らず自分自身がモノを買ったり食べ物を食べたりしていたか。
知れば知るほど衝撃が走る。
たとえば知らなかったことの例として、紙の話が登場する。
すでに世界レベルではFSC認証という、生物持続性を前提とした紙を使用することが当然となってきているが、
日本ではまだまだ認知自体も進んでいない。
それどころか、私たちが使っているコピー用紙の四分の一は
疑わしき原料が使われている可能性が高いということだ。
それほどまでに私たちの知識レベル自体が低い、そこには政府の問題も大きいわけであるが。
今でもほとんどの経営者は利益を上げるために多少の犠牲は仕方ない。
しかもそれで商品が高くなったら売れないだろう。そんなことしたら会社がつぶれてしまう。
そんな風に思っているのではないだろうか。
もしそうだとしたら経営者にとって大きなミスジャッジだ。
すでに先進的な企業は未来のために自然を犠牲にしない経営に転換している。
周りがやりだしたら自社も考えようでは間に合わない。
先に取り組んでいる会社はずっと前を走っているし、追いつこうにも追いつけないのだ。
いや追いつけないどころか会社自身も危ない状況に追い込まれているだろう。
ズバリ、この先企業経営の最重要とも言ってよいキーワードになると言っても過言ではない、
生物多様性。
打つべき手は今すぐ打つべきだ。イニシアティブをとることで会社の未来が変わる。
- 感想投稿日 : 2012年1月2日
- 読了日 : 2011年5月15日
- 本棚登録日 : 2011年1月1日
みんなの感想をみる