詩人でもある斉藤倫さんの作品。この題名から、子供向けの小説かと思いきや、大人の心にも響く心温まる物語。物の声が聞こえる主人公のどろぼん。ここから救ってと言ってるようなちいさき声が聞こえる。ところが、それに誰も気がつかない。必要とされていない物は、誰も気にもとめていないのだ。それどころか、幸せになることも。そんなある日、世話を放棄したような手入れされていない、虐げられた子犬を救う。物の声ではなく、生き物の声が聞こえ始めたどろぼんは、刑事に捕まってしまう。事情聴取されてしまうが、刑事も書記もいつのまにか、どろぼんの話に引き込まれる。。。
大人の童話だ。年末の気ぜわしいこの時期、ホッと温かい涙に洗われるのもいいかもしれない。
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- 感想投稿日 : 2014年12月10日
- 読了日 : 2014年12月10日
- 本棚登録日 : 2014年12月5日
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