一応ジュニア書になるのかな?
感性の泉はとうに枯れきっていると思っていたけどあらすじ紹介でサンチャゴ少年が「宝物」を見つけにアンダルシアからエジプトを目指す事を知るや否や胸が高鳴り、読み進めたいという欲求がフツフツと湧いてきた。
聖書を連想させる語りで、ジュニアだった頃に戻ったみたい…いや、懐かしい気持ちになった汗 世界一の賢者と少年の話とかイエス・キリストのたとえ話みたいだけど、間違いなくハッとさせられる。謂わば心から望むものへと一歩踏み出す時に携える心得、バイブルなのかも。(実際聖書に関する話題も作中登場する)
「人生で簡単に見えるものが、実は最も非凡なんだよ」「おまえが何かを望む時には、宇宙全体が協力して、それを実現するために助けてくれるのだよ」
もう一つ、(恐らく)「運命」を表す「マクダブ」ってワードがついてまわる。運命は予め一つの手によって「書かれたもの」。その手の持ち主とは神様か?とか頭をひねってくうちに急に広い宇宙に放り出されたような感覚に陥る。
語りの話が込み入りすぎて、巻き戻さなきゃいけない箇所もあった。物語の核になるはずの錬金術も蘊蓄が多くて読むのを断念しようかと思ったほど。(それでも完読できたのはそれが「マクダブ」だったからか?)
夢や運命論が彼の旅路にてんこ盛りだったわけだが、そんな壮大なテーマで彩られていたわりに宝物のありかには拍子抜けしてしまった笑(終わり方は悪くなかった)
サンチャゴ少年の旅イコール人の一生ってこんなもんだと言いたかったのかと今になって思う。あとこれをジュニア期に読んでいたらもっと感動し、「天からの啓示を受けた!」って一人勝手に開眼していたのかなとも。
- 感想投稿日 : 2021年11月17日
- 読了日 : 2021年11月17日
- 本棚登録日 : 2021年11月17日
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