王朝の恋の手紙たち (角川選書 438)

著者 :
  • KADOKAWA/角川学芸出版 (2009年1月10日発売)
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本棚登録 : 52
感想 : 7
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川村裕子さんの古典の本は読みやすいです。
恋の手紙を通して平安時代の恋愛事情が生き生きと浮かんできます。
今だとプライバシーの侵害になることも平気で行うので、出した文も読まれる危険性が常にあったらしい。
当時は複数の妻を娶る人が多かったから、別の妻からの手紙がうっかり目に触れるなんて泥沼も。

文使いの存在がとても興味深かった。特に文使い的役割を果たした惟光の話は面白かった。よく惟光が光る君にどれほど貢献したかが語られるけれど、惟光がいかに重要な役割だったか、この本で実感した。

結婚制度や、複雑な人間関係、狭い貴族社会などがあって、平安時代の貴族たちは細やかな気遣いができること、機転がきくことを求めたのでしょう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2018年2月28日
読了日 : 2018年2月28日
本棚登録日 : 2017年12月19日

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