福音の少年 (角川文庫 あ 42-7)

  • 角川書店 (2007年6月23日発売)
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明帆、陽、藍子、それぞれが闇を抱えている。彼らがなぜそんな闇を抱えているのかはわからない。それぞれの親に問題があるようにも思えない。どんな人も実は自分でも気がつかない闇を抱えているのかもしれない。でも、彼らはそれを自覚している。いいとか悪いとか、正しいとか正しくないとか、幸せとか不幸せとかの問題でもないのかもしれない。でも、オイラには彼らが健全とは思えない。藍子はそれを取り戻そうとしたんじゃないかな。明帆に振り向いてもらえないとわかっていても。明帆は失ってはじめてなにかに気がついたのかもしれない。オイラは明帆の親父さんみたいになりたい。子どもに対してちゃんと大人の役割を果たそうとする姿に惹かれる。オイラにできるだろうか。都合よく子供っぽくなったりしている気がする。無条件に子どもたちを守る親でいるだろうか。大切な人を全力で守れる人が大人なのかもしれない。だから大人って年齢に関係なくなっているのかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年7月11日
読了日 : 2022年7月11日
本棚登録日 : 2022年6月12日

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