一言で説明すると『あらゆる情報ビジネスが出版であり、メディアであるため、今後過度に増大するメディアの洪水の中で、いかに既存メディアが生き抜くか、もしくは、新メディアが、既存メディアの果たすべき進化を奪取できるか』ということについて書かれています。
これからのメディアを生き残るための編集者という視点で語られているところが面白い。
「そう、編集とはその対象と分かち合う相手への『愛』」
「玉石混交ゆえ、質の低いメディアも夥しい数に上ることでしょう。今後はこれらをスクリーニングすることが、人力、つまり編者の力となるかもしれません」
■未来を見通す法則 - ポール・サッフォ
・見通せないときがあることを知れ
・突然の成功は、20年以上の失敗の上にある
・未来を見通すには、その倍、過去を注視せよ
・前兆を見逃すな
・中立であれ
・物語れ、あるいは図にせよ
・自分の間違いを立証せよ
■WEB時代の編集者
(1)ウェブ上での人の流れや動きを直感し、情報を整理して提示する編集者としてのスキルを有する
(2)システムについての理解をもち、なおかつUIやデザインについて明確なビジョンと理解をもつ
(3)換金化のためのビジネススキーム構築までを立案できる職能者である
「“次代の編集者”は、いま考えられている“編集者”ではなく、越境によって職能を超えた地点に立つものと推測される」
まあ、大変興味深く、ためになる本ではあるのですが、小林弘人がカタカナ好きすぎでビックリします。
編集者なら、もう少し平易な言葉でわかりやすく書けないものだろうか…。
- 感想投稿日 : 2009年4月15日
- 本棚登録日 : 2009年4月15日
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