ブラジル蝶の謎 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1999年5月14日発売)
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本棚登録 : 3089
感想 : 211
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氏の国名シリーズは3冊目。重たい長編を読むのが続いていたのでちょっと軽かったが、相変わらずコンパクトに本格ぽい推理小説が楽しめたので良かった。表題の「ブラジル蝶の謎」は蝶の鮮やかな色彩が目に浮かぶようだが、理由が...。「妄想日記」の暗号のような文字はかなり解読しようと時間をかけてしまった。「人喰いの滝」や「蝶々がはばたく」のように現場の見取り図が出てくると反射的に推理本能が働き、作者との勝負が始まってしまう自分が面白かった。「人喰い..」は島田荘司氏の助言に従って追加したという最初のフラッシュバック部分が作品内で効いていると思う。
「蝶々が...」は最後の数行とこの作品に関する氏のあとがきに、今だからこそ考えさせられる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ
感想投稿日 : 2012年4月23日
読了日 : 2012年4月23日
本棚登録日 : 2012年3月17日

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