「おじいさんならできる」と一緒に紹介されていた絵本。ストーリーはかなりかぶっていて、仕立て屋になった移民のお爺さんが、お気に入りのコートをずっと着て、ボロくなったらベストにし、それもボロくなったらネクタイにし、それもボロくなったら孫のおもちゃにし…最後はネズミの巣になったっていうお話です。
「おじいさんならできる」の場合は、最初から孫のために作ったんだけど、こちらはお爺さん本人が若いころ、自分のために作ったものを、結婚するときに着ていて、次に子どもができたとき、孫ができた時…というふうに、年を重ね、愛する人ができ、子どもや孫との思い出が積み重なっていくと同時に、モノにも魂が宿されているような感じがして素敵です。
この絵本は最後のページに「作者の言葉」と「画家の言葉」が紹介されていて、ヨーロッパからアメリカに、身一つで渡ってきて、物を大切にし、慈しんできた人々に言及していて、それも非常に興味深かったです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
子どもと読む絵本
- 感想投稿日 : 2022年2月28日
- 読了日 : 2022年2月28日
- 本棚登録日 : 2022年2月28日
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