おじいちゃんのコート

  • ほるぷ出版 (2015年10月28日発売)
4.36
  • (24)
  • (25)
  • (3)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 228
感想 : 24
5

「おじいさんならできる」と一緒に紹介されていた絵本。ストーリーはかなりかぶっていて、仕立て屋になった移民のお爺さんが、お気に入りのコートをずっと着て、ボロくなったらベストにし、それもボロくなったらネクタイにし、それもボロくなったら孫のおもちゃにし…最後はネズミの巣になったっていうお話です。
「おじいさんならできる」の場合は、最初から孫のために作ったんだけど、こちらはお爺さん本人が若いころ、自分のために作ったものを、結婚するときに着ていて、次に子どもができたとき、孫ができた時…というふうに、年を重ね、愛する人ができ、子どもや孫との思い出が積み重なっていくと同時に、モノにも魂が宿されているような感じがして素敵です。
この絵本は最後のページに「作者の言葉」と「画家の言葉」が紹介されていて、ヨーロッパからアメリカに、身一つで渡ってきて、物を大切にし、慈しんできた人々に言及していて、それも非常に興味深かったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 子どもと読む絵本
感想投稿日 : 2022年2月28日
読了日 : 2022年2月28日
本棚登録日 : 2022年2月28日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする