思ったより読みやすい文章で、内容も陰鬱なものではなかった。
「恥の多い生涯を送ってきました」
と、手記は始まる。
主人公の葉蔵は、他人には本心を見せず嘘をつき、自分の正体を隠ぺいするため、お道化を演じている。
それを見破られる事を恐れ、自分を否定し、生きることに苦しみ、酒と薬に溺れていく。
しかし、自分の本心を包み隠さず他人に見せ、嘘を付かずに生きて行くなど、人間に出来るのだろうか。
誰もが、多かれ少なかれ本心を隠しながら、恥ずかしい人生を送っているのではないだろか。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
2020
- 感想投稿日 : 2020年9月2日
- 読了日 : 2020年9月1日
- 本棚登録日 : 2020年9月2日
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