新・平家物語(一) (吉川英治歴史時代文庫)

著者 :
  • 講談社 (1989年3月24日発売)
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感想 : 54
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新平家物語を再読。
武士が貴族の犬として存在した時代。時代が混とんとする中、平家の忠盛、清盛や源氏の為義、義朝らが力を付けていく。人が生きると言う事はきれいごとではないと改めて感じました。

いつの時代であっても権力闘争と言うのは尽きない悩みの様です。
鳥羽上皇と崇徳天皇の親子間の確執。悪左府頼長と道長の兄弟間の確執が混乱や権謀渦巻き、争いの火種となる。

悪左府頼長の政治への態度は敵も多いと思いますが、実は政治に対して最も真剣だったのではないか。そして、妻子を捨て、仏の道を選択した西行こと佐藤義清もまた、人生に対して正直だったのだと再読して感じました。

奢れるものも久しからずと言いますが、人間ほどほどに奢るのが一番だと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 吉川英治
感想投稿日 : 2013年6月3日
読了日 : 2011年6月3日
本棚登録日 : 2011年10月28日

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