プラネタリウムのふたご (講談社文庫)

  • 講談社 (2006年10月14日発売)
4.00
  • (422)
  • (301)
  • (330)
  • (28)
  • (11)
本棚登録 : 3107
感想 : 312
4

プラネタリウムもサーカスも「現実と見紛うような虚構性」により魅力を放つが、それらはあくまでも「虚構」であることが暗黙のうちに了承されていなければならない。
「虚構」は他者と共有され「物語」化された時に命が吹き込まれる。一方で「物語」を共有しない者にとっては何の意味も持たない。
タットル扮する熊は町の猟師以外が銃を向けたら恐らく弾が当たっていたし、テンペルの悲劇は「物語」を共有しない者によって誘発される。
「虚構」と「現実」を見誤ってはいけない。
500Pほどありなかなかのボリュームでゆっくりと読んだが、興味深く読むことができる内容だった。
次は「麦ふみクーツェ」を読みたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年2月23日
読了日 : 2022年2月23日
本棚登録日 : 2022年1月27日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする