まほろ駅前多田便利軒

著者 :
  • 文藝春秋 (2006年3月28日発売)
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本棚登録 : 6329
感想 : 1175
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三浦さんの中ではライトノベル風の文体で、最初は読みにくい。人物たちの掘り下げも浅くはないが、何かを得るほど深くは掘らない。ただそれが逆に現実の距離と近い気もした。
便利屋を営む多田のもとに高校の同級の行天が転がり込む。役に立つ、というほどは仕事をしない自由人の行天の扱いに苛立ちながらも、人のいる生活に温かさを感じ始める多田。便利屋には、犬の散歩、掃除の手伝いなどの雑事から女子高生の護衛まで幅広い仕事が舞い込む。それを煩わしいと思いながら、できる範囲内で動く二人。心躍る物語でも、手に汗握るアクションもサスペンスもない。二人の孤独になる男が少し暖をとる穴倉を持つ話。
正直話を覚えていられない気がして、今から続編を読む。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ぐたぐたする
感想投稿日 : 2011年10月27日
読了日 : 2011年10月27日
本棚登録日 : 2011年10月27日

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