STEINS;GATE3 境界面上のシュタインズ・ゲート:Rebirth (角川スニーカー文庫 ん 2-1-3)
- 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年1月31日発売)
シュタインズゲートのRebirthシリーズもこれが最終巻。
前巻を読んで、この最終巻に危惧していた予想は当たっていた。
それが、前半の半分は岡部からの伝聞についてを語っているということ。
この前半があったから、最終巻は今までの2倍の厚み(ページ数)として仕上がってしまった?
この伝聞を説明するにはあまりにも描写が詳細過ぎて長く描かれているので、どこの紅莉栖の世界線なのかボヤけていたところが多々。それが解るのは、語尾に「〜だそうだ。」と何度も使われていたから。
作者が思う本書を手にとって欲しいターゲットは、ゲームやアニメのシュタインズゲートを一度視聴している人だと思うので、丁寧な別世界線の解説はもっと端的な方がリアル感はあったと思う。
復讐としてナナメ読みされるのが落ち。
ただ、後半戦は、STEINS;GATEドラマCDα「哀心迷図のバベル」の内容が盛り込まれていて読み応えアリ。フェイリスが登場してからは脳内でセリフが再生され一気に物語に引きこまれた。
で、完全オリジナルの最終章。
この最終章を描きたいがために、今までの3巻があったとしても過言ではない。トンデモ科学すぎて賛否両論あるかもしれないが、ラストは良くまとまっていたと思う。
少し酷評してしまった感もあるが、シュタインズゲートのストーリーはすでに完璧に出来上がっているものなので、色をつけにくいなか、ラストのストーリーは完成度が高かった。
復讐の意味を込めてもこの小説はオススメ。
本編を忘れる前に読んでもらいたい。
- 感想投稿日 : 2012年5月23日
- 読了日 : 2012年5月23日
- 本棚登録日 : 2012年5月23日
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