『殴り合う貴族たち』には皮肉なユーモアがありましたが、こちらは笑えません!前作と同じく一般には知られていない史実をどんどん教えてくれますが、今回明らかになるのは芥川の『羅生門』のような世界です。結で、繁田さんは、愕然と目を覚ます清少納言を書いていますが、私は清少納言は目覚めなかったと思います。それが紫式部でも目覚めないのは同じく。それが当然、と思っていることをひっくり返すのは難しいことなのです。彼女達が、庶民と自分が同じ人間と考えるのは無理だったのではないでしょうか。
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- 感想投稿日 : 2012年9月7日
- 読了日 : 2012年9月7日
- 本棚登録日 : 2012年9月7日
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