レイテ、硫黄島、そして沖縄。悲惨な負け戦が続く。勝ったら勝ったで、負けたら負けたで、大日本帝国の戦は敵や味方の命を無駄に散らしていく。著者トーランドはアメリカ人なので、大日本帝国軍が侵攻先を蹂躙する話はあまり出てこない。代わり?に捕虜を虐待する話はたっぷり出てきて、気持ちが悪くなる。生存者のインタビューに基づくものと思うと、なおさらだ。
硫黄島の栗林中将の死に様は、当時の軍人の一つの理想型なのだろうと思うし、今の人が尊敬する気持ちもわからないでもない。とはいえ、降伏せずに2万人の兵士が死んだことを考えると、それは本当に偉業なんだろうかと考えずにはいられない。後世からの後出しジャンケンであることはわかっているけれど。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史・ドキュメンタリー
- 感想投稿日 : 2015年9月10日
- 読了日 : 2015年9月10日
- 本棚登録日 : 2015年9月6日
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