敵に回すと厄介だけれど味方にするともっと厄介、というタイプが職場にいて、同じアウトプットを出すにも、とにかく面倒でストレス溜まるし、手数は増えるし、極力接触したくないのだが業務上そういうわけにもいかなくてげっそり、という経験をしたことがある。客先と接触しないので被害は社内に限定されていて、だからこそ逆にやっかいだった。
こういう人物も本書に出てくる。ああ、そうそう、という感じ。
ただ、そうそう、と思ったところで役には立たない。面倒くさい人がどうして面倒くさいことをするのかわかったところで(まあ、本書を読むまでもなく想像はつくけれど)、対策が書いてあるわけではないからだ。
とはいえ、対策があるとしても、下手に出るとかおだてるとか、キーキー言うのを自転車のブレーキが壊れていると思い込むようにするとかそのくらいしかないだろう。それはそれで処世術の一つなんだろうけれど、そういう人物に心的エネルギーを使わなければならない、という事実自体が納得いかない。その人物が、それだけの心的エネルギーをつぎ込むに足るほどあなたにとって重要ならば(家族とか、連れ合いとか)、ガチで戦うのも一つの手ではあろうが、普通そういう人のことを「かかわると面倒くさい」とは思わないだろう。かかわると面倒くさい人は、かかわらないというのが唯一の対処方法なのだ。しかもそれができれば苦労はしない。
残念ながら。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
啓発・思想
- 感想投稿日 : 2019年5月11日
- 読了日 : 2019年5月7日
- 本棚登録日 : 2019年5月7日
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