老害: 子ども世代は逃れられない

  • ミネルヴァ書房 (2011年9月5日発売)
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感想 : 14
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親の介護が気になりだし、自分の老後もなんだか不安になって、
友人の勧めるままに読んでみました。

ああ、本当に、よそごとではありませんでした。
経験・知識・財産、そして人格まで
時間をかけて個性の強くなった高齢者たちの
わがまま、自分勝手は石よりも頑固です。
身内にかかるその迷惑を「老害」と言う表現は
うまいなあと思いました。

どこかで聞いたような話だと思ったのですが、
それもそのはず、
親であったり、夫であったり、祖母であったり、親戚であったりと、
老害で悩む人々の実例を
作者が取材をして描き表わしたのが本書です。

高齢化社会となっている現代、
このような「老害」に悩む人々も多いのです。
身内の親ならどうしょうか、
実際にこんな風になったら、どう対応しようかと、
いろいろ考えさせられました。

そしてその次には、
自分も「老害予備軍」だという恐怖が襲います。

おわりの章で作者も述べられていますが、
さまざまな形で多くの家族を襲う「老害」。
この本を読んで
その高齢者のつらさと家族のつらさが理解できました。

高齢者とどう接するのが一番ベターなのか、
模範解答は無いと思いますが、
少しでも、本人と家族が心地よい暮らしができるように
務めることが大切なのだと思いました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年4月8日
読了日 : 2013年4月9日
本棚登録日 : 2013年4月8日

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