宝塚市にある現存するイタリア料理店では最古クラスの『アモーレ・アベーラ』の創業者をモデルとした小説。
宝塚学検定の勉強で知ったことがいろいろでてきて、ちょっとした宝塚学検定の復習になった。
内容は、ジルベルト・アリオッタというイタリア人とその息子(日本人とのハーフ)を中心とした話で、様々な人がその二人(主にアリおったのほう)について懐かしみながら語るか、その二人の視点で物語を描くという一風かわった作りの小説(自分はこういうのあまりこういう形式の小説は読んでこなかったので、最初ちょっと混乱した)。
語りの章のほうは、マサユキという人ににむけて語ってるのだけど、いったいこれが誰なのかほとんど伏線がなくて分からなかった。多分、予想できた人はいないんじゃないかと思う。
ストーリーとは直接関係ないのだけど、この本でアーモンドの花が桜とよく似ているということを初めて知った。ググったらたしかに似ているのだけど、一度見てみたいと思った。
途中、手塚治虫がでてきたのはちょっと驚いた。手塚治虫もアモーレアベーラ(作中の名前は『リストランテ・あるもんで』)にいったんだろうか。
いい話だと思うのだけど、最後の章だけど、非現実的でちょっと驚いた。何で最後の最後だけ、ファンタジーっぽいだと。後、エピローグもよく分からなかった。
ところでこの本、本の中心の折り曲がっている部分にほとんど余白がなく、折り曲がっている部分の近くに書いてある文字がちょっと読みづらかった。ハードカバーなせいか、あまり大きく開くこともできないし(特に、真ん中のほうのページ)。
それと、ちょっとだけネタバレになるけど、ジェシーは結局母親に会えたんだろうか。そこ重要だと思うのだけど、書いてなかったような。
- 感想投稿日 : 2018年4月14日
- 読了日 : 2018年4月14日
- 本棚登録日 : 2018年4月14日
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